パティシエの仕事をしていると、お菓子を作る技術だけではなく、材料の特徴や製菓の考え方、伝統菓子の背景など、改めて知りたくなることがたくさんあります。
私自身、長く製菓の仕事に携わる中で、「もっとお菓子について知りたい」と感じることがあります。
そこで今回は、パティシエの仕事に関連する書籍を探していて見つけた一冊を紹介します。
それが、2026年8月24日に発売された『Patissier パティシエ vol.4』です。
パティシエの仕事から気になった「火入れ」
今回この本に興味を持った理由の一つが、「“熱”でおいしさを深める 火入れで広がる菓子の味わい」という特集です。
お菓子作りでは、材料を混ぜる、成形するなど、さまざまな工程があります。
その中でも「火を入れる」という工程は、お菓子を完成させるための重要な仕事です。
同じ材料を使っていても、温度や時間、火の入り方によって仕上がりは変わります。
では、パティシエは火入れについて、どのように考えているのでしょうか。
本書では、熱のメカニズムを学術的な視点から考える記事に加え、パティシエによる製法や「火入れポイント」なども紹介されています。
普段何気なく行っている「焼く」という工程を、改めて考えてみる。
そんなきっかけを与えてくれる特集だと感じました。
お菓子を知るなら、材料について知ることも大切
パティシエの仕事では、お菓子そのものだけでなく、使用する材料について知ることも欠かせません。
Lumiaでも、これまで栄養の基本や三大栄養素、ビタミン・ミネラルなど、お菓子を楽しむうえでも知っておきたい栄養について紹介してきました。
さらに、卵やナッツなど、お菓子作りに身近な食材についても、製菓と栄養の両方から考えています。
こうして考えてみると、「お菓子を作ること」と「材料を知ること」は、別々のものではありません。
パティシエとしてお菓子を作るからこそ、その材料がどのようなものなのか、そしてどのようにお菓子へ生かされているのかを知りたくなります。
伝統菓子を現代のパティシエがどう表現するのか
『Patissier パティシエ vol.4』でもう一つ注目したいのが、「進化系ガレット・デ・ロワの可能性」という特集です。
ガレット・デ・ロワはフランスの伝統菓子ですが、本書では11人のシェフによる新しい表現が紹介されています。
伝統をそのまま受け継ぐだけではなく、現代の技術や感性を加えて新しいお菓子へと発展させていく。
そこには、パティシエという仕事の面白さが詰まっているように感じます。
普段何気なく見ているパティスリーの商品の背景にも、さまざまな考え方があることに気づかされます。
専門誌を読むと、お菓子そのものだけではなく、「なぜこのお菓子を作るのか」「なぜこの方法を選ぶのか」といった、パティシエの仕事の奥深さにも触れることができます。
『Patissier パティシエ vol.4』を見つけて
今回この本を見つけたことで、改めてパティシエの仕事には、技術だけではなく、材料、科学、伝統、そして新しい発想など、さまざまな知識が関わっていると感じました。
Lumiaでも、お菓子を入り口にして、栄養や食材について紹介しています。
お菓子を作る人だからこそ気になること。
お菓子を食べる人だからこそ知ってほしいこと。
その両方をつなげていくことが、Lumiaで大切にしているテーマの一つです。
『Patissier パティシエ vol.4』は、パティシエや製菓を学んでいる人だけでなく、お菓子が好きな人にも、製菓の世界をより深く知るきっかけになる一冊だと思います。
パティシエの仕事や、お菓子ができるまでの背景に興味がある方は、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。


